ひとり起業・ひとり社長の始め方、商品づくり、仕事の仕組み化をまとめています。

Start-up

開業の手続き

ひとり起業の準備で最初にやることを順に並べた

目次
  1. 事業の内容を一文にする
  2. やらないことを先に決める
  3. お金の準備を見積もる
  4. 辞める前に確認しておくこと
  5. 手続きを済ませる
  6. 最小限の道具をそろえる
  7. 最初のお客様を決める
  8. 続けるための仕組みを先に用意する
  9. 次にやること

ひとり起業の準備で最初にやるのは、「誰の、どんな困りごとを、いくらで解決するか」を一文で書くことです。手続きや道具は、そのあとで足ります。

事業の内容を一文にする

最初に書くのは、次の形の一文です。

「(誰)の(困りごと)を、(方法)で解決して、(金額)をいただく」

たとえば「小さな飲食店の店主の、メニュー表づくりの手間を、デザインの代行で減らして、1件いくらでいただく」のような形です。

最初は粗くて構いません。この一文が書けないうちは、他の準備を進めても、あとで方向が変わって無駄になることがあります。

やらないことを先に決める

準備の段階では、やりたいことが次々に浮かびます。ホームページ、SNS、ロゴ、名刺、広告と、全部に手を付けると、肝心の商品づくりが進みません。

そこで、最初の3か月は「やらないこと」を決めておきます。たとえば、ロゴは作らない、広告は出さない、ホームページは1ページだけにする、などです。

やらないことを決めると、時間とお金を、最初のお客様に向けて使えます。必要になったら足せばよいので、最初に作り込む必要はありません。

準備のしすぎは、始めない言い訳になりやすいので、注意してください。

お金の準備を見積もる

次に、最初の半年に必要なお金を書き出します。

  • 毎月の生活費
  • 事業に必要な道具やソフトの費用
  • 広告や名刺などの集客にかかる費用
  • 税金や社会保険料の支払い

収入がゼロの期間があっても生活できるか、を見ておきます。事業を始めてすぐ売上が立つとは限りません。

目安として、生活費の数か月分を手元に残してから動き出す人が多いです。人によって違うので、自分の状況で計算してみてください。

会社員のまま副業から始めて、収入が安定してから独立する方法もあります。生活の土台を残したまま試せるのが利点です。

辞める前に確認しておくこと

会社員から独立する場合は、辞める前に確認しておきたい点があります。

  • 在職中に副業や起業が認められているか(就業規則)
  • 退職後の健康保険を、国民健康保険にするか、任意継続にするか
  • 年金の切り替え(厚生年金から国民年金へ)
  • 失業給付の対象になるかどうか(開業すると対象外になる場合があります)

どれも、退職のあとに慌てて調べると、期限に間に合わなくなることがあります。先に役所やハローワークで確認しておきましょう。

また、前の勤め先と競合する仕事を始める場合は、退職時の取り決めがないかも確かめます。トラブルにならないよう、契約書や就業規則を読み返しておいてください。

手続きを済ませる

個人事業として始めるなら、基本の手続きは次のとおりです。

  • 税務署に開業届を出す
  • 青色申告を使うなら、承認申請書を出す
  • 事業用の口座を分けて用意する
  • 国民健康保険や年金の切り替えを確認する(会社を辞める場合)

開業届と青色申告承認申請書は、同じ日に出すと手間が少なくて済みます。会社を辞める場合は、健康保険と年金の手続きも、期限があるので早めに確認してください。

業種によっては、許可や届け出が必要な仕事もあります。食品、中古品の売買、介護などは、事前に管轄の窓口に確認します。

最小限の道具をそろえる

道具は、最初から全部そろえる必要はありません。仕事に必須のものだけ用意します。

  • 連絡用のメールアドレス(事業専用のもの)
  • 見積書や請求書を作る手段
  • 日程を管理するカレンダー
  • お金の出入りを記録する帳簿

高価な機材やソフトは、売上が立ってから買い足しても間に合います。まずは今あるもので始め、足りなさを感じてから足します。

最初のお客様を決める

事業の準備のなかで、いちばん後回しになりやすいのが、最初のお客様探しです。

準備が整ってから探し始めると、時間がかかります。事業の一文が書けた時点で、身近な人に話してみるところから始めましょう。

知り合いに「こういう仕事を始めようと思っている」と伝えるだけでも、紹介の糸口になることがあります。無理に売り込む必要はありません。

最初のお客様は、小さな仕事でも構いません。実際に依頼を受けて納品すると、商品の改善点が見えてきます。

準備を進めるうちに、不安が大きくなることもあります。不安は、書き出して小さく分けると、扱いやすくなります。

「お金が足りなくなるかもしれない」なら、いくらまで耐えられるかを数字にします。「お客様が来ないかもしれない」なら、最初の3人にどう声をかけるかを考えます。

続けるための仕組みを先に用意する

ひとり起業は、仕事を受けて、納品して、請求して、集客するところまで、ひとりで回すことになります。忙しくなると後回しになるのが、集客や帳簿です。

そうならないよう、準備の段階で週の時間割を作っておきます。たとえば、午前は制作、午後は営業と事務、金曜は帳簿と振り返り、といった具合です。

時間割がなくても始められますが、仕事の波がきたときに、集客が止まってしまう人が多いです。止まらないよう、集客の時間だけは先に確保しておきましょう。

また、相談できる相手を1人は決めておくと安心です。同じ立場の仲間でも、以前の同僚でも構いません。孤独になりやすい働き方なので、話す相手がいるだけで続けやすくなります。

次にやること

今日のうちにできることを3つ挙げます。

  • 事業の内容を一文で書いてみる
  • 半年分の生活費と事業費を、紙に書き出す
  • 開業届の用紙を国税庁のサイトからダウンロードする

この3つが終われば、準備の全体像が見えてきます。次は、手続きの期限と最初のお客様探しの順番を決めましょう。

準備には終わりがありません。完璧にそろったと感じてから始めようとすると、いつまでも始められなくなります。

目安は、「最初のお客様から依頼を受けても、対応できる状態」です。事業の一文があり、手続きが済んでいて、請求書が出せて、お金の記録をつける準備があれば、始められます。

足りないものは、始めてから補えば間に合います。むしろ、実際に仕事をして初めて、何が足りないかが見えてきます。

迷ったら、小さく始めて、1件目の仕事で学ぶという順番を選んでください。準備に使う時間は、最初の1か月で区切るのがおすすめです。

準備の進み具合は、月に1度、簡単に見直すと安心です。終わったこと、止まっていること、次の1か月でやることを、3行で書き出してみてください。書き出すだけで、足りないものが見えてきます。

最初の半年は、売上よりも「続けられる形を見つける期間」と考えると気が楽になります。収入が思うように伸びなくても、集客の方法や商品の見せ方を試して、うまくいった点を残していけば前に進めます。

税金や社会保険の扱いは変わることがあります。詳しくは税務署や専門家に確認してください。