ひとり起業・ひとり社長の始め方、商品づくり、仕事の仕組み化をまとめています。

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商品づくり

ターゲットの決め方。一人の顔を思い浮かべる前に

目次
  1. ターゲットを決める意味
  2. 属性だけで決めない
  3. 絞り込みの手順
  4. 絞りすぎの不安への考え方
  5. ターゲットの検証
  6. ターゲットを使う場面
  7. よくある迷いと答え
  8. 次にやること

ターゲットは、「どんな状況で、どんな悩みを持っている人か」で決めます。年齢や性別といった属性だけで決めるより、悩みと状況で決めたほうが、言葉も商品も具体的になります。絞ることでお客様が減るように感じますが、実際には「自分のための商品だ」と思ってもらいやすくなります。

ターゲットを決める意味

ターゲットが決まっていないと、説明文も広告も、誰に向けたものか分からなくなります。「誰にでも役立ちます」と書かれたサービスは、誰も自分のこととして受け取りません。

ひとりで事業を回す場合、使える時間も予算も限られています。届ける相手を絞れば、使う言葉、選ぶ場所、作る内容が決まり、迷いが減ります。

また、ターゲットが明確だと、お客様の側も判断しやすくなります。「自分に合うか」を、読んだ数秒で見分けられるからです。合わない人が申し込まなくなるのも、トラブルを減らす意味では利点です。

属性だけで決めない

ターゲットを書くとき、「30代の女性」「40代の会社員」のように、属性だけを並べがちです。しかし、同じ30代の女性でも、悩みも暮らしも、まるで違います。

属性よりも、次の点を書き出すと、輪郭がはっきりします。

  • 今、どんな状況にいるか(仕事、家庭、時間の使い方)
  • 何に困っているか、何が不安か
  • すでに試したことは何か、なぜうまくいかなかったか
  • どんな言葉で悩みを口にするか
  • 解決できたら、どうなりたいか

特に、「その人が悩みを口にするときの言葉」は重要です。専門用語ではなく、本人が使う言葉で説明文を書けば、検索や相談につながりやすくなります。

絞り込みの手順

絞るときは、次の順で進めます。

まず、これまでに関わった人、助けた人を思い出します。仕事の同僚、友人、過去のお客様などです。その中で、自分が力になれた人、話が通じた人を選びます。

次に、その人たちの共通点を探します。同じような悩みを持っていたか、似た状況だったか、同じ言葉を使っていたか。共通点が、ターゲットの核になります。

最後に、その共通点を一文にします。「小さな店を持ち、広告に手が回らない個人事業主」のような形です。一文で書けたら、その言葉に当てはまる人が、ターゲットです。

絞りすぎの不安への考え方

「絞りすぎると、お客様が来なくなるのでは」と不安になるのは自然です。ただ、ひとり起業では、最初の数人のお客様に強く支持されることのほうが、大切です。

絞った相手の中でも、世の中には意外に多くの人がいます。たとえば、「飲食店の店主」と絞っても、全国には多くの店があります。ひとりで受けられる件数を考えれば、十分な数です。

それでも不安なときは、あとから広げられます。最初は小さな範囲で成功してから、似た悩みを持つ人へ少しずつ広げていけばよいのです。逆に、最初から広げると、どの層にも届かず、疲れてしまいます。

ターゲットの検証

決めたターゲットが合っているかは、実際に聞いて確かめます。

  • 該当しそうな人3人に、悩みを聞いてみる
  • SNSや掲示板で、同じ悩みの書き込みを探す
  • 競合の説明文を読み、どんな人に向けているか確認する

聞くときは、商品を売り込むのではなく、悩みを教えてもらう姿勢で話します。「困っていることはありますか」「今はどうやって解決していますか」と尋ねるだけで、多くの情報が得られます。

予想と違う答えが返ってきたら、ターゲットの設定を修正します。最初の設定が外れていても、問題ありません。早めに気づけることが、検証の目的です。

ターゲットを使う場面

決めたターゲットは、事業のあらゆる場面で使います。

商品の内容を決めるとき、「その人に必要か」を基準にします。価格を決めるときは、その人が払える範囲かを考えます。説明文や投稿を書くときは、その人に話しかけるつもりで書きます。

迷ったときの判断基準にもなります。新しい機能を足すか迷ったら、ターゲットが喜ぶかどうかで決めます。基準があると、作業の優先順位がつけやすくなります。

ターゲットを考えるときに、お客様を「人物像」として細かく設定する方法もあります。名前や職業、一日の過ごし方まで想像するやり方です。想像で作った人物は、実在の人の声と違うことがあるので、あくまで考える手がかりとして使い、実際の人の声で確かめましょう。

人物像を作るなら、「どんな場面で困るか」「困ったとき、まず何をするか」「誰に相談するか」を書くと役立ちます。相談相手や情報の入手先が分かれば、そこに向けて発信する方法も見えてきます。

また、ターゲットは変わっていくものです。事業が育つにつれ、お客様の層も変わります。その変化に気づけるよう、お客様の話を聞く習慣を大切にしてください。

よくある迷いと答え

Q. ターゲットを決めたのに、違う人から依頼が来たら断るべきですか。

A. 断る必要はありません。ターゲット以外の人からの依頼は、事業の新しい可能性を教えてくれることもあります。受けるかどうかは、自分が力になれるかで決めます。ただし、依頼が増えてきたら、本当に力を入れたい相手が誰かを見直しましょう。

Q. 複数のターゲットがいる場合はどうしますか。

A. 最初は1つに絞るのがおすすめです。複数を同時に狙うと、言葉も場所もばらばらになります。1つ目で手応えを得てから、2つ目を考えます。

Q. 自分自身が、ターゲットに当てはまる場合はどうでしょう。

A. 自分と近い人は、悩みが理解しやすく、言葉を選びやすい利点があります。ただし、自分の感覚だけで決めず、他の人の声も聞いて、思い込みがないかを確認してください。

Q. ターゲットはいつ見直せばよいですか。

A. 半年に一度を目安に、実際のお客様の様子と照らして見直します。お客様の傾向が当初の想定と違うなら、ターゲットの設定を実態に合わせて直して構いません。

ターゲットを決めたあとは、その人が普段どこにいるかを調べます。よく見るSNS、使う検索の言葉、集まる場所、相談する相手。これらが分かると、どこで発信するかが決まります。たとえば、小さな店の店主なら、同業者のコミュニティや地域の商工会に参加している可能性があります。そうした場所を訪ねて、話を聞いてみるのも、よい調査になります。

次にやること

今日できることは次のとおりです。

  • これまで関わった人の中で、力になれた人を3人思い出す
  • 3人の共通点(状況、悩み、言葉)を書き出す
  • ターゲットを一文で書き、3人の誰かに見てもらう

一文が書けたら、それをメモに貼っておき、説明文や投稿を書くたびに読み返しましょう。使い続けるうちに、少しずつ精度が上がっていきます。

ここで挙げた考え方は一般的なものです。業種や商品によって最適な絞り方は違うので、試しながら調整してください。