ひとり起業・ひとり社長の始め方、商品づくり、仕事の仕組み化をまとめています。

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商品づくり

サービスの価格の決め方。安くしすぎない考え方

目次
  1. まず下限を計算する
  2. 相場を調べる
  3. お客様が得る価値で考える
  4. 価格の見せ方
  5. 価格を見直すタイミング
  6. 価格を伝えるときの言い方
  7. 値引きの扱い
  8. 次にやること

サービスの価格は、自分の時間と費用から出した下限と、お客様が得る価値や相場から見た上限のあいだで決めます。下限を割ると続けられず、上限を超えると選ばれません。その間のどこに置くかを、数字と根拠で決めていきます。

まず下限を計算する

価格の下限は、事業を続けるために最低限必要な金額です。次の項目を足して、出します。

  • 自分の生活費と、手元に残したい金額
  • 事業の経費(道具、ソフト、通信費、広告費など)
  • 税金と社会保険料の見込み
  • 仕事に使える時間の合計

必要な年間の金額を、実際に仕事に使える時間で割ると、1時間あたりの最低単価が出ます。仕事に使える時間は、思ったより少ないものです。集客や事務、移動の時間は、お金にならないからです。

たとえば、1日8時間働いても、お客様への作業に使えるのは半分くらいという人は多くいます。この見積もりが甘いと、価格が安すぎる原因になります。

相場を調べる

次に、同じような仕事の相場を調べます。

  • 同業者のホームページや料金表
  • クラウドソーシングなどの募集の金額
  • 業界団体や、公的機関の目安

相場は、安い順に並べず、幅で見ます。安い価格の人は、経験が浅かったり、条件が違ったりすることがあります。自分と近い立場の人を選んで比べましょう。

相場より高くすると、選ばれにくくなると心配する人もいます。しかし、価格だけで選ぶお客様は、他の安い選択肢が出たらすぐに離れてしまいます。自分の提供する価値を説明できるなら、相場の中ほどから少し上に設定する選択もあります。

お客様が得る価値で考える

価格は、自分の作業時間だけで決めなくても構いません。お客様が得る価値からも考えられます。

たとえば、お客様が自分で作業すると10時間かかる内容を、自分が1時間で仕上げられるなら、お客様にとっては9時間分の価値があります。

また、お客様が避けたい失敗や損失を防げるなら、その分も価値として含められます。価値を説明するときは、数字を盛らず、実際に提供できる範囲で伝えます。

お客様にとっての価値が分かれば、時間単価に縛られない価格を付けられます。

価格の見せ方

価格の見せ方でも、印象は変わります。

  • 時間単価ではなく、成果物や期間でまとめる
  • 3つの料金プランを用意して、選べるようにする
  • 含まれる内容と、含まれない内容をはっきり書く
  • 追加料金が発生する場合の条件を明記する

時間単価で見せると、お客様は「もっと早く終わらせて」と考えがちです。成果物に値段をつけるほうが、品質に目が向きます。

プランを用意するときは、ひとつを「標準」として、少し簡易なものと、手厚いものを加えます。選べる余地があると、お客様は決断しやすくなります。

価格を見直すタイミング

価格は、決めたら変えられないものではありません。

  • 依頼が多く、断る場面が増えてきたとき
  • 作業にかかる時間が、見積もりより大きくずれたとき
  • 経験が増えて、成果の質が上がったとき

新規のお客様から価格を変えていけば、既存のお客様との関係を崩さずに済みます。既存のお客様には、早めに知らせてから変更しましょう。

値上げのときは、理由を丁寧に説明します。「内容を充実させたため」「品質を保つため」など、事実に沿って伝えます。

価格表を作るときは、金額の根拠を自分の中に持っておくと、質問されたときに答えやすくなります。「この作業にこれだけの時間がかかるから」「経験を積んだ分、この水準で提供できるから」と、説明できる状態にしておきます。

また、価格の端数は、切りのよい数字にすると、見積もりや請求書の計算が楽になります。細かい数字にこだわるより、お客様に分かりやすい金額を選びましょう。

お金の話が苦手な人は、見積書を先に送り、あとで質問を受ける形にすると、対面で価格を言う負担が減ります。

価格を伝えるときの言い方

価格を伝えるときは、言い方でも印象が変わります。

  • 最初に価値や内容を説明してから、価格を伝える
  • 迷いのない声や文面で、堂々と伝える
  • 「安くてすみません」などの言い訳を添えない
  • 支払いの方法やスケジュールも、あわせて伝える

自信がなさそうに伝えると、お客様も不安になります。価格は、提供する価値への対価です。事実を淡々と伝えましょう。

初めのうちは、価格を口にするのが苦手な人が多いです。文章や見積書で先に伝える形にすると、抵抗が減ります。

値引きの扱い

お客様から値引きを求められる場面は、いずれ出てきます。そのときに慌てないよう、あらかじめ考え方を決めておきましょう。

  • 価格は下げず、内容を調整する(作業範囲を減らす、納期を延ばす)
  • 継続の契約や、まとめての依頼など、条件付きで割り引く
  • 最初の数件だけは、実績づくりとして特別な価格にする

価格を下げずに、内容で調整する方法が、もっとも自分を守れます。同じ品質のまま価格だけを下げると、次の依頼でも同じ価格を求められやすくなるからです。

無料や低価格での提供は、期間と件数を決めて行います。「最初の3件だけ」と区切れば、お客様にも特別な機会だと伝わります。

値引きを求められたときは、断ることを恐れず、理由を丁寧に説明しましょう。説明できる価格であれば、納得してもらえることも多いです。

次にやること

今日できることは次のとおりです。

  • 1年に必要な売上の下限を、計算して書く
  • 同じような仕事の価格を、5件ほど調べて並べる
  • 自分の提供する価値を、3行で書き出す
  • 下限と相場のあいだで、価格の案を3つ作る

案ができたら、身近な人や数人のお客様候補に見せて、反応を確かめます。

価格を決めるときは、振込手数料や決済手数料も差し引いて考えます。受け取る金額が、請求した金額よりも少なくなる点を、見落とさないようにしましょう。

価格に迷ったら、まず1つ決めて、最初の数件で試すのが現実的です。反応が悪ければ下げるのではなく、まず説明の仕方を見直します。反応がよすぎるなら、価格が低い可能性があります。依頼の集まり方と、お客様の質問の内容から、少しずつ調整していきましょう。

価格の根拠をノートに書き残しておくと、見直すときにも便利です。いつ、どんな理由でその金額にしたかが分かれば、変えるときの判断がしやすくなります。数か月ごとに見返して、実際の作業時間や反応と合わせて調整しましょう。

あわせて、支払い方法と期限も決めておきましょう。前払い、後払い、分割のどれにするかで、手元の資金の動きが変わります。小さな仕事でも、請求書の発行日と支払い期限を書面で残しておくと、入金の遅れや行き違いを防げます。

見積書には、有効期限も書いておくと安心です。時間がたつと、条件や費用が変わることがあるからです。お客様に伝わるかどうかを基準に、少しずつ整えていけば十分です。

税金や社会保険料の額は、収入や状況で変わります。詳しくは税務署や専門家に確認してください。